大運寺を後にしたのが、既に午後3時過ぎ。
次に目指すは、中之条の林昌寺。
ここの枝垂れ桜が、中之条町指定天然記念物に指定されているという。
だが、途中道に迷ってしまい、ふと見かけた桜の塊が気になり、中之条の商店街用の町営駐車場に車を泊めました。
商店街に面した細い路地に、大国魂神社(おおくにたまじんじゃ)との杭が打たれている。そしてその先に石段と鳥居と桜。
路地を入ると、石段手前に自宅兼何かの工場らしき建物があり、突然犬が激しく吠え始めました。
私は携帯を取り出していたので遅れて追いつくと、その家のおばあちゃんやお嫁さんらしい人がいて、友人が桜につられて来たと話し始めていました。
気さくな方達で、朝日を受けた様子が一番綺麗だとか、寝室の窓から見えるとか、いろいろと話を聞かせてくれました。家の主がいる間は、黒い大型犬はおとなしく尻尾を振っていました。
彼女はついでに目的地のお寺への行き方を聞き(本当に話し好きな友人です)、私たちはお礼を述べて神社へ続く石段を上がりました。
ちょうどこのあたりはソメイヨシノが満開。曇天を背景にしても、目にまぶしい程でした。
思った程の大木はないにしても、神社独特のこじんまりした落ち着いた雰囲気があり、気持ちのいい場所でした。画像ではわかりにくいが、右側に、より紅色の濃い桜が1本あり、鮮やかに咲いていました。腕が未熟なため綺麗な接写は出来ず。

後でネットで調べた所、古くは須賀神社と言っていたらしく、俗称として大国魂神社(英霊殿)と呼ぶそうです。本殿は、一間社入母屋造りで、19世紀中期の造営。彫刻の塊のような外観だそうです。桜に夢中になっていたため気づきませんでした。
昔は「一」と「六」のつく日に市が立ち、大変賑わったそうです。この神社は、その市の神様を祀っているとの事。

こういう特にどうっていう事のない神社などで、桜をじっくり愛でるのもいいものです。
車に向かう途中、私の頭にはひとひらのはなびらがついていました。

大運寺・大国魂神社・林昌寺・沼田公園の桜2










そして本来の目的地、曹洞宗宝満山 林昌寺(そうとうしゅうほうまんざん りんしょうじ)へ。


このお寺は、南北朝時代にあたる天安年間(1444〜1449)に天台宗のお寺として創建され、戦国時代に武田信玄の家臣真田幸隆の弟、矢沢薩摩守頼綱によって曹洞宗のお寺として再建、沼田真田氏の保護の下寺勢を伸ばしたといいます。


枝垂れ桜は、中之条町の天然記念物に指定されています。
根回り4.7m、目通り3.8m、樹高16mの大変威厳のあるもの。
しかし、残念な事に既に葉桜になっており、本来の威容を目の当たりにできませんでした。
私たちの第一声、「おばけ桜になってる・・・」。
今にも雨の降り出しそうな曇天の下、ある意味とても迫力のある情景でした。
山門から数段昇ると、桜の枝がカーテンのように垂れている様は大変美しいものでした。
が、緑が目立つ所が残念!
次回は、満開の時に訪れたいものです。

inserted by FC2 system