神橋から約5分ほどの所にある国の天然記念物に指定されている
「爺杉(じじすぎ)」。
樹齢1000年と言われており、昔は婆杉と並んで立っていたが、
婆杉は台風により失われ、今は爺杉のみがあります。












そして有名な五重塔。
爺杉のすぐ側にひっそりと佇んでいます。

国宝として知られ、高さ29.9m、東北地方では最古の塔です。
平安時代(920年代)、平将門の創建と伝えられ、
約600年前、庄内領主の武藤政氏が大修復を行ったという記録が残っているそうです。
行きに撮影したものは、殆どが逆光になってしまい、鮮やかに撮れていませんが、杉の古木の間に古色蒼然と建つ様には圧倒されます。
色彩が失われている所に歴史を感じさせ、調和の取れた美しさに魅せられます。

下のものは、帰りに撮影。
午後のため、また違った姿を見せています。










羽黒・湯殿・鶴岡巡り

旅館「多聞館」から重い荷物を担いで参道入り口へ向かいました。
昨日の雨が嘘のように、濃い青空が拡がり、
差し込む日差しが痛いようでした。
まず、鳥居そばの庄内交通の事務所へ向かい、
手荷物を預かってもらいました。
200円。

ショルダーバッグだけの身軽な格好となり、いざ参道2446段に挑戦です。
空気は雨で洗い流された事もあって大変澄んでおり、
湿度があまりなく、まさに参道日和(?)。
晴れの鳥居と隋神門を撮影。




意を決して随神門を潜ったのは、9時ちょっと過ぎ位だったでしょうか。
数人の観光客が石段を歩いていました。
門を潜ると、石段が下に向かって続いている。
参道中唯一の下りで、継子坂(ままこざか)と呼ばれています。
直ぐに両側に林立する杉並木に神気を感じます。
とても清浄な地。
一呼吸ごとに体が浄化されていくような感覚を味わいました。









参道の杉並木は、全長約1.7kmあり、両側には樹齢350年〜500年の杉が400本以上あると言われ、国の特別天然記念物に指定されています。
余分な人の手が加えられず、まっすぐに天に向かうその姿は、大変神々しく、日を遮り、しんと静まり返っていました。









急勾配の参道から隋神門を振り返ると、
異世界に迷い込んだような錯覚に陥ります。













暫く下ると末社が幾つか祀られ、神橋(しんきょう)へと出ます。
朱塗りの橋が、緑と灰色の世界に色鮮やかに突然現れる様も、大変見応えがあります。







下を流れるは祓川(はらいがわ)。
川の源流は月山。
昔三山詣でををする人々は皆この川にて身を清めていたそうです。
この時は前日の雨の影響か、水量が多く、
激しい勢いで流れていました。
それも豪快。








橋を渡った右手に、「須賀の滝」があります。
江戸時代、承応3年(1655)に当時の別当である天宥(てんゆう)が、月山の麓より約8km水を引き、ここに滝として流したものです。
当時は不動の滝と呼ばれていました。
近づくと、水飛沫が舞い、ひんやりと辺りの空気を冷やしていました。
2つの祠の間に、作成されて間もないと思われる不動明王が、
険しい顔をして魔を睨みつけています。
その奥には、「白龍・青龍・黒龍」と彫られた祭壇。
この辺りまで来ると、全身に滝の飛沫がかかります。
地面もぬかるみ、慎重に歩を進めました。
もっと詳しい情報を得たいため、案内板が欲しい所。

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