ユカタン半島は石灰質で形成されているため、川が存在しません。
水は地下に染み込み、大きな地下水脈を作り、その一部が地表に顔を出したものがセノーテと言われる泉です。
そのため、鍾乳洞が多く存在し、Lol-tunはユカタン州最大の鍾乳洞です。


決まった時間に、スペイン語と英語のガイドが付きます。
毎日、9:30、11:00、12:30、14:00、15:00、16:00の6回。
(メキシコで発行されているユカタン地方の旅行雑誌より)
ガイド料は取られる事はないが、勿論チップは必要となります。

私達はどうにか14:00のガイドに間に合いました。
勿論スペイン語のガイドのため、要点だけ兄に通訳してもらいました。

既に説明が始まっている所に途中から参加したため、屋外で何の説明があったのかは解りませんでした。
足元の覚束ない私は、義姉にずっと腕を支えてもらっていました。

この日は日曜だったため、メキシコ人の観光客が大変多く、50人以上の集団行動になりました。
大変賑やかでガイドさんも苦労していたようです。
後から追いついた英語ガイドの一団は少人数で皆さん物静かでした。



Lol-tunの由来となったマヤ語は、「lol」=花、「tun」=石 を意味します。

ここで発見された陶器などから、7000年前から人がこの鍾乳洞を使用していた事が解ります。

約1kmに亙りルートが作られており、ガイドの説明を聞きながらだと1時間半程かかりました。
始めはヒンヤリとした空気を感じましたが、段々と蒸し暑くなり体力をひどく消耗しました。
水を持って行く事をお勧めします。

数箇所、狭く急な階段があり、足元も湿って不安定なため気をつけないと転んでしまいます。



ガイドが、2本の石柱を叩き、「ロル・トゥン」と音が鳴ると説明していました。








この石像の頭部は、オルメカ文明(メキシコ湾の近くに栄えた文明)のものといわれています。
つまり、オルメカ文明圏の商人が、交易に来ており、その証拠として置いたらしいと説明していました。





メキシコ カンクン・メリダ他旅行記 MEXICO Cancun, Merida, Uxmal and the others

ガイドが、鍾乳石の水分には触れないよう注意していました。
誰かが触る事により、鍾乳石の造形が止まってしまう恐れがあるからです。











ちょっと苦しい所ですが、この壁面に、有名な手形があります。
古代人が、手を壁に置き、上から口に含んだ墨のような染料を吹き付けるという方法で彩色されています。
「hands in negative」と解説されています。
自分でも見つけられないけど、どっかにあるはずです。





Lol-tunの出口付近にある、大きな穴です。
この鍾乳洞に水が満ちていた場合、この穴がセノーテとなる訳です。
太陽光が差し込み、神秘的な雰囲気を醸し出していました。



急な地上へ続く石段を登りきると出口となります。
外は内陸部特有の湿度をたっぷり含んだ暑さで、太陽の光に肌を焼かれながら、息も絶え絶えにバンに戻りました。
既に3時半を回っていたと思います。


余談ですが、アルーシュという小人の守人、いろいろな所にいると言われていますが、Lol-tunにもいるそうです。
運が良ければ、会えるかもしれませんね。

「ユカタン人類学博物館」を後にした時、既に午前11時半を回っていました。
ここから次の目的地Lol-tun(ロルトゥン)という鍾乳洞へは2時間以上かかると言う。

メリダから出て180号線を南下、途中から261号線へ入り、暫く南下します。
有名なUxmal(ウシュマル)遺跡から目的地であるLol-tunまでは、Puuc Route(Ruta Puuc プウク街道)と呼ばれています。
Puucとはマヤ語で「丘陵」を意味し、内陸部に、独特のプウク様式と呼ばれる建築スタイルを構築。

途中、今日宿泊予定のHotel Mision Uxmal(ミッション・ウシュマル)でトイレ休憩を取り、Lol-tunへ向かいました。
段々と道幅が狭くなり、大きな穴が開いていたり、道の両側の木々が覆いかぶさるようにトンネルを作っていたりと、奥地へ分け入るような錯覚に陥る。

途中、りすが車道を横切りました。 思わず感動。
時たま、アルマジロが横切る事もあるそうです。 遭遇したかったが、それは叶いませんでした。

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