03月31日

昨夜の激しい雨に寝付かれず、何度もりり(猫)が出たり入ったりで睡眠を妨げられ、
今日は頭がぼーっとした上に鼻炎も起こしかけています。
2日ほど、遊びに出掛けた分を挽回しようと、勉強に身を入れすぎ、
図面の細かいトレースなのだが、肩と首凝りとマウス使いすぎの手首の気持悪さと目の痛みに辟易。
表サイトの整理をし、では『ひとりごと』でも書きましょうか・・・とログインしたら、
何やら運送屋さんが・・・。
いつ応募したのか記憶にない(応募し過ぎのため・・・汗)細長い箱2個。
キリンより新発売のカリフォルニアワインのFRANZIA赤白セットが郵送されてきました。
ちょっと古いですが、ハッパ隊のように「やった!やった!」と騒ぎ続けて、やっと興奮収まる。
くじ運がないので、本当に久しぶり。
2000年記念の使い道のないどでかいワイングラスセット以来です。
単純な私は意味もなく「生きてて良かった・・・」とため息。
本当に意味がない。

『ユング自伝』は下巻に入りました。
キリスト教世界を根底に、善悪の両義性、また両義的なものの統合、などなど、
彼の中でビジョンを伴って自己確立がなされていく様が訥々と語られる。
個人的無意識を超え、集合的(普遍的)無意識と接触し、それらが象徴によって語りかけるのを、
(無意識は言葉を操れず、象徴によってしか表現できない)
グノーシス思想まで遡り、錬金術による人格の変成(象徴で語られている)の知識を手がかりとして
読み解いていく。
後半に進むにつれ、やはり解りにくくなっていきます。
その内的世界があまりにも象徴に満ちているため、表層でさえ理解されえない私には、
大きな壁となって立ちはだかっています。
以前読んだ時よりは前進しているのだろうか。
ユングの後世の姿は、私にとって「老賢者」そのものです。

03月28日

今日もゆっくり『ひとりごと』を書いている時間はなさそうです。
何と言っても眠すぎです。
朝起きるのも必死なのに、その上サンプロを聞きながら爆睡です。
さっきあまりの寒さに起きたが、もうお昼・・・。

『ユング自伝』を読みながら思ったことは、キリスト教社会の中に生きている人たちの、
神やイエスの呪縛の激しさです。
疑問を挟む余地無く信じなくてはならない環境。
ユングは、そんな中神についての自分の疑問や確信に対する答えを求めるが得られず、
そこから出発して象徴を探す旅へと出る。
日本の一般的な家庭で生まれ育つということは、それだけで自由なんだとつくづく感じました。
だが、その自由さが、人としてどう生きるべきかという事に関して、
障害になってしまうのも皮肉なものです。
宗教という足枷がないことは、それだけ危険でもあるようです。
私は、既存の宗教を信じる事は今までもこれからも無いと思っています。
だが、宗教的なものは心の奥深くにいつでもあるように思います。
それを探る事が、自己実現の道に繋がっている気がしてなりません。
『ユング自伝』は、昔に読んだ時よりも激しく何かを心に投げかけているように思えます。

時間切れです。
ありきたりな表現だけど、1日がもっと長ければいいのに!

03月27日

今日は自動車の1年点検のため、午前中に外出してきました。
点検中に置かれていた週間文春を読む。
必死に先週号の出版差し止め問題を扱っています。
ジャーナリズムの質が落ちたことは嘆かわしいが、
司法が1裁判官の判断で、出版前に仮処分とは言え、
差し止め命令を出す事に大きな疑問を感じざるを得ません。
読売・朝日の新聞の社説の文春非難を猛烈に罵っていますが、
一般読者として、どっちもどっち的に感じるのは、平和ボケのせいか。
昔から田中家と文春との確執はあったわけで、
(ドーナツ化現象の記事など楽しんで読んでました)
文春でなければ真紀子さんもここまで反応しなかったとは思うが、
嫌な前例にならないよう、切に祈るのみです。
嘆かわしい。

昨日よりもよい天気に誘われてふわふわとどこかへ行きたくなってしまったが、
2日間、遊んでしまったため、虚しく帰宅です。

昨日の友人と山梨の「神田の大糸桜」を見に行く約束をしました。
生で見られるかもしれないと思うと、今から興奮してます。
平日を自由に使える今しか出来ない事を、大いにやるべきですね。
ちょっと前とは事情が違ってしまったため、
勉強がものになったら即就職という事になりそうです。
だからこそ、今の時間を有効に使わなくてはならないのですが、
無駄の多い人生です。
仕事は好きだが、時間に縛られる事や、下らない人間関係が、私にとって大なるストレス。
甘い事は言っていられないって・・・。
今日は勉強を挽回しなくてならないので、ネットは我慢です。

ちょっと文章が脈絡ないですね。
まあ、春なもんで。

03月26日

今日は急遽予定が入り、これから外出です。
先月会社を辞めたという友人からのお誘いで、
穴場に詳しい人から教えてもらった桜の名所があるそうで、
一足早めのお花見をしてきます。
今、迎えに来てもらうまで、こうして『ひとりごと』を書いてます。
まだこの辺りでは桜の時期ではないのですが、
しだれ桜だから咲いているのでは、と言っていましたが、
見てからのお楽しみ。

今読んでいる『人間と象徴』上巻、まだ半分いってませんが、
やはり頭に入らないんです。
で、その理由がやっとわかりました。
ユングの著作は、読んでいる内に語られている事柄から勝手に思考が泳ぎだしてしまうんです。
そのため、ふと気付くと字ズラを目で追っているだけで、再集中しなくてはならない。
その繰り返しになってしまい、頭に入らないんです。
読んでいて、これだけ自分の思考に捕われる著者は他では思いつきません。
それだけ、心の中の何かの情動に触れる内容だという事なのでしょうか。
『ユング自伝』はまだ郵送されてきません。
田舎なので遅くなっているのかな。
楽しみではあるが、同じ現象が起こってなかなか読み進めない予感がします。
そういえば、ここ数ヶ月、印象的な夢を見なくなっています。
断片が微かに残っているのみで、その断片を追いかけてもするりと逃げられてしまいます。
不思議ですね。
今私の心の中で何が起こっているのか、楽しみなような怖いような。

ではこれから用意するので、ひとまずこの辺で。

――――――――

ただいま帰宅したしました。
久々友人と桜巡り、といってもまだ満開になっていないので、
桜開花情報確認巡りに行ってきました。
これは本当に民家の裏、その家の墓地(昔は敷地内にお墓を持っていましたよね)の中に
お墓を覆うように佇むしだれ桜。
群馬の吉井町の山奥にあるのですが、吉井町指定記念物になっていました。
初耳です。
まだ、5部咲きといった所。
全くの民家の裏なので、「ごめんなさい」と心で謝りながら横の畑のあぜ道を分け入り、
傍まで行きました。

その後食事をして、吉井の山奥であそこまで咲いていたなら、
しだれ桜で有名な高崎の慈眼寺はもっと咲いているのでは、
と希望を抱いて試しに向かってみました。
所が、一部の桜が5部咲き程度で、まだ蕾さえつけていないものもあり、
今週の寒さがかなり影響したようでした。
ちらほら観光客も訪れていましたが、まだまだのようです。
来週半ばあたりが見頃かと。

ついでに前橋の敷島公園に行ってみましたが、こちらは全くといっていい程でしたね。
桜目当ての訪問者もいない模様。
冷たい風が吹き始めたため、公園散策は見送り、喫茶店で休んで帰宅。

寒さも和らぎ、やっと外を徘徊する気分になってきたようです。

――――――――

ところで、待ちに待った『ユング自伝』、届きました。
上巻が1999年発行で、下巻が1980年のもの。
下巻が黄ばんでますが、とにかく格安だったことを考えれば、もう充分過ぎです。
嬉しいが、明日は車の1年点検があるので、読むのはまだ先になりそうです。

03月24日

昨日『ユング自伝』の中古本を注文してしまいました。
いや、本当は収入を得るようになってから、と思っていたんですけど、
検索しているうちにもう抑えきれなくなって、衝動買いです。
これでまた暫く禁酒の日々が・・・。
本当は、あの本もこの本も・・・と涙が出るほど欲しい本はあるんですが、
家族に寄生している状態では我慢我慢。
もともと我慢強い性格(諦めが早いとも言う)なので、
と自分を慰める。

所で、ヤシン氏の暗殺に対し、流石に日本も非難する声明を出していたようなので、
ちょっとだけ安心しました。
でも、自分の将来も含め(どうしたら人間らしくなれるのやら・・・涙)、
日本、世界、どこも不確定要素が多すぎて、不安が去らない日々です。

03月23日

またイスラエルはとんでもない事をやらかしてくれちゃったようです。
昨日22日正午頃(現地時間午前5時)、礼拝を終え帰宅途中のハマス最高指導者
アハメド・ヤシン氏が、イスラエルのヘリコプターより3発の攻撃を受け、死亡。
目撃者の話だと、車に乗り込むところを車イスごと爆撃され、付近は血の海になっていたとか。
ハマスは、自爆テロを繰り返すテロ集団として恐れられているが、
貧しいパレスティナ人民のために教育・福祉で多くの貢献をなし、
最高指導者たるヤシン氏は、PLOアラファト議長などよりも
パレスティナ人にとって精神的支柱となっていた人物。
去年9月にも攻撃されたが、この時は軽いケガで済んだという。
各国が非難の声を挙げる中、アメリカは例によってテロリストを処分して何が悪い、といった態度。
血の応酬が繰り返される事は間違いない。
誰かが「パンドラの箱を開けてしまった」と言っていたが、
この先益々激化する報復テロと報復攻撃、アラブ社会だけでなく、
世界にまで大きな影響を及ぼすだろうことは想像に難くない。
イラクでは、南部バスラで雇用を要求するデモ隊が投げつけた火炎瓶により、
イギリス兵が火達磨になるという事件も起きている。
これはテロと関係ないとしても、不満がどこに向かって流れ出そうとしているか、
恐怖すら覚える思いでいる。
そういえば、アルカイダの幹部のインタビューで、
日本でのテロは100%準備が出来ていると言っていたらしい。
「小泉政権支持=テロに屈しない覚悟ができている」などと
わが国の首相は大言壮語を吐いておられるが、
誰もそんなことを望んでいないのに、勘違いもいい所。
アメリカの味方=イスラエルの味方。
この構図は誰から見ても明白。
もう殺し合いは見たくない。
再燃したコソボ地区での混乱も、悲しみを通り越して虚しさを覚える。
人間ばかりがなぜ同じ種族を殺しあわなくてはいけないのか、
知能が発達するための副産物だとしたら、そんなもの要らないと叫びたい。

心に暗雲立ち込める中、いろんなものを読み散らかしているのにまた次の本に手を出している。
C・G・ユング他4名による心理学に精通していない人向けに出版された『人間と象徴』。
1975年初版のため、河合隼雄氏の訳もちょっと堅苦しいかな。
ユングについて書かれた本は何冊か持っているが、本人の著した本はあまり持っていない。
あとは『変容の象徴』くらいである。
翻訳のせいか、その象徴の解釈が広範な知識に基づくため頭がついていけないせいか、
(皆高額というのも一つの理由だったりする)
読みたいのだが、二の足を踏んでしまい、日本人として入りやすい
河合隼雄氏や秋山さと子女史の著作を多く読む事になる。
本当は『ユング自伝』を手に入れたいと思っているが、文庫にでもならないと
現在はムリな気がする。
『ユング自伝』は、高校3年の正月休み、つまり受験勉強の追い込みの最中、
まったく勉強に身が入らずに、親の目を盗んで図書館から借りてきたこの本を読み耽っていた。
また、大学生の時にやはり図書館から借りてもう一度読み直している。
その時から、解りやすい所と難解な所が混在しており、理解には程遠かった。
今ならどうだろうか。
少しは理解(というより感覚的なもの)出来る部分が増えたのではないかと思う。
「人は何?」という単純な疑問から行き着いたユング。
この混乱の時代に何かの光明を与えてくれるのでは、と期待したくなるのは、
勝手な思い込みなのだろうか。

03月22日

今日は真冬に逆戻りしてしまいましたね。
関東地方の天気予報は、どこも雪マーク。
もちろんここも雪マーク。
猫達は朝一度外出して、また全員戻ってきました。
親子は同じ態勢で身繕い。

ピーター・ヘイニング著『魔女と黒魔術』、読み終わりました。
ページ数が少なく字も大きいし、イラストを沢山使用しているため、大変読みやすかったですね。
中世からつい最近(場所によっては1930年代まで)まで行われていた魔女裁判の悲惨な状況や、
黒ミサについてなど、大まかに解りやすく記述されていました。
魔女裁判で使われた拷問用具や識別方法などについて読む時、
罪のない人々がこれによってどれだけ無残に裁かれてきたか、
寒気立つ思いでした。
また、ユイスマンス『彼方』の引用もあり、実際に教会内に悪魔崇拝が蔓延っていたらしいこと、
また、ただ己の快楽を満たしたいがために有閑貴族達が黒ミサの形態を借りて、
背徳行為に及んでいたことも記されていました。
漸くここ数十年で、キリスト教以前から行われていた土着的な信仰を受け継ぐ魔女(男性も含む)達が、
自分たちの事を公に語り始めたといいます。
面白かったが、思った程の密度はなく、ちょっと消化不良の感がします。
この本と平行して拾い読みしていたのが、澁澤龍彦氏の『悪魔のいる文学史』。
魔術師として今では名声を博しているエリファス・レヴィや、
ペラダン、ガイダ侯爵を取り上げており、
異端の文学史から彼らを眺めた時、偉大な魔術師というより、
自意識の強い自称魔術師の人間的な側面も伺え興味深いものとなっています。
こういう分野で必ず登場するユイスマンス、彼らと反目状態にあり、
中傷しあっていたような。
そういう裏話も面白い。
河出文庫から出版されている入門書的な一連の澁澤作品より、
この本の方がより深く探求しているため読み応えがあります。
中公文庫より出版。
サブタイトルは「神秘家と狂詩人」、扱っている人物達の多彩さに澁澤氏の博識ぶりが伺えます。
まだ一部拾い読み程度、というか一度読んでいるはずなのに〜、といつものパターン。

午前11時過ぎ、今外はしとしとと雨が降っています。
この冷え込み具合からいくと、雪に変わるのは時間の問題かと。
暑さ寒さも・・・と言われていた時代と現代とでは、
環境破壊から様相が違ってきてしまっているようですね。
桜の季節はまだ先のようです。


03月21日

また『サンデープロジェクト』です。
イラク戦争開戦より1年経過ということで、その関係の討論を行っていました。
その中で、奥大使と井上書記官の銃撃事件についての謎をテーマにした討論も行っています。
この事件に関しては、発生当初の米軍の情報の曖昧さや、
銃撃された車の返還の遅れなど、どう考えても腑に落ちない点がありました。
他でもちらほらと聞かれる米軍による誤射説。
今回は、民主党議員である若林秀樹氏が、冷静に分析し推論しています。
興味深かったので、その一部をレポしてみたいと思います。

若林議員は、ヤマハ労組、電機労連(当時)を経て、
1993年からワシントンの日本大使館で書記官を務めている。
その時、奥大使のもと外交のいろはを教授されたという。
そういう経緯もあり、この事件に関して、若林議員は同僚でもあった友人のために
事件の解明を望み、自ら検証しています。

奥大使達は去年11月29日、復興支援会議に出席するためティクリートに向かった。
バクダットの日本大使館を出発したのは午前10時ごろ。
ティクリートへは2,3車線の幹線道路で2時間程で到着するという。
銃撃されたのは、南ティクリートから20kmの地点。
10時に出発した後、11時と12時に大使館に連絡が入っている。
そのため、銃撃は12時30分頃と推定される。
現地目撃者の話によると、銃声を聞き見ると大使達を乗せた車が車道を外れ、
その後米軍の車列が通り過ぎたと言う。
2時の時点で、米報道官により、会議直前に2人の日本人とレバノン人が撃たれたとの発表があった。
利用していた車がレバノンナンバーだったため(プレートは外され車内に保管)、
運転手はイラク人だったが、レバノン人と発表されたようである。
だが、実際にCPAから日本大使館に正式な連絡があったのは、午後6時40分頃。
しかも、午後5時頃買い物途中に銃撃されたとの発表であった。
銃撃されてから正式な報告があるまでの空白時間の長さや、
報告の不正確さ(その後二転三転したのは周知の通り)に疑問を感じざるを得ない。
また日本政府のこの事件に関するアメリカへの事実確認の要求の弱さも解せない。
銃撃された車が日本へ移送されるまで3ヶ月もかかっているというのも疑問である。
また、当初政府が公表した車の写真は11枚中3枚。
だが、ここに真実は隠されていると若林議員は言っている。
まず、車体左側の写真。
多くの弾痕が見られる(38発)。
もう一枚は反対側の写真。
左側と対照的に殆ど弾痕がない。
窓に2ヶ所あり、合わせて考えると、
この車の車高より10度程高い位置より撃たれているように見えるという。
そして、前方からの写真。
ボンネットとフロントガラスの真ん中に一箇所づつ弾痕がある。
つまり、運転手や助手席を外した位置の弾痕であり、これは警告射撃と考えてもおかしくない。
さらに若林議員は推理を推し進める。
当日同時刻に多くの議会に出席する車がティクリートに向かっていた。
アメリカの要人を乗せた車が前後を米軍の警護車に挟まれて走っていたとする。
速度は70キロ位しか出せない。
警護車の天上部には機関銃が装着されている。
一方奥大使達を乗せた車は大型四駆、120キロ以上のスピードで走っていたと思われる。
その為、警告射撃を受けてもスピードを落としきれずに左側車線に車線変更して、
追い越すことになり、危険を感じた警護車から発砲された可能性がある。
同席していた桝添さんは、国会でこの件に関して追及しており、
4月10日には警察の捜査結果が公表されることになっていると言っていました。
また、襲撃に使用された銃は、カラシニコフと言われている。
1月30日の発表では、口径と線条痕は明かされたが、銃弾の金属成分は公表されていない。
口径と線条痕だけでは、同種のものが多くあり、限定できないらしい。
イラクで出回っている弾は鉛成分が多く、米軍その他が使用しているものは他の成分が多い。
本来なら口径と線条痕と共に成分も発表されるのが通例だという。

イタリア人ピエトロ・コルドーネ氏は、大使としてイラクに派遣されていた。
モスルからティクリートに向かう途中、米軍の車列を追い越そうとして、
一発射撃されたという。
その弾はコルドーネ氏の隣に座っていたイラク人通訳の心臓を打ち抜いた。
本人に大きなケガがなかったため、イタリア国内では問題にならず、米軍も謝罪している。

去年の11月はテロが多く発生し、アメリカが神経質になっていた時期である。
事件発生から報告までの空白の6時間に何かあったのでは、と推測している。

以上簡単にレポしてみました。
この件に関しては本当にどこか不自然さを感じており、
米軍による誤射説も目にしていたため、この報告を興味深く見ていました。
この事件の第一通報者も見つかっていない点など、
数え上げれば不信を抱かざるを得ない多くの謎があります。
4月10日にどのような発表があるか、気になります。
もし、日本政府がアメリカと口裏を合わせて、自衛隊派遣のために事実を歪曲しているなら、
許される行為ではないと思う。
もし、若林議員の推理が正しかった場合、真相が解明される事はないでしょう。

イラク開戦から1年を迎え、悲劇的な事件が発生していない事が唯一の救いです。

他にも面白い討論があったけど、今回はここまで。
週間文春の出版差し止め問題も含め、とうとう言論の統制にまで乗り出したか!!!
と危機感を募らせています。
マスコミは、このような危険な状況に押し潰されることなく、
公正な(ここ重要)報道を我々に提供していって欲しいものです。

―――――――

昨夜は久々生オーケストラを聴いてきました。
開演時間に間に合わなかったため、1曲目は後ろで立ち見(立ち聴き)、
自由席だったので、後半は人の座っていない端でのんびり聴いてました。
座席が狭いので肩凝らせて真ん中で聴くより、
音が偏っていても端で聴いて居る方がリラックスできるので。
地元交響楽団、前より演奏上手になってる?
でも金管楽器が・・・う〜ん。
モーツァルトのプラハ、10年ぶり位か・・・
細かい所を気にしなければ、なかなかでした。
もう1曲は、ブルックナーの交響曲第7番。
この方ほとんど聴きませんけど、あのルードヴィッヒ2世に献呈しただけあって派手な曲でした。
私的には作り込みすぎな気がして、好みではないが、迫力あり。
耳の保養になりました。

03月20日

最近朝、全く起きられない。
今朝は、目覚ましをかけていたのに、気付いたら9時前に・・・。
ちゃんと毎日8時間以上寝ているんですけど、寝すぎ?
今日は雪でも降るのではという寒さと久々鼻炎で苦しい一日です。
友人が急に都合が悪くなり、今夜の地元交響楽団のチケットを貰うことになったけど、
雪になったら断念するしかないです。
だから、ここはちょっと山の上。
平地より雪が積もる。

昨夜たまたま『BSプライムタイム』を見ていたら、イエメンの状況について報道していました。
イエメンというとオフラ・ハザという歌姫を思い出します。
オーストラリア取材のもので、興味深かったのでちょっとレポさせてもらいます。

イエメンはアラビア半島の南端に位置し、紀元前10Cから文明が栄え、国内に貴重な遺跡も多数あり、
首都サヌアはシバの女王で有名なところです。
また、今でも多くの部族がおり、中央政府の意向に従わず、独自のスタイルで生活している。
サヌアでは銃の所持が禁止されているため、部族地域から訪れた人々は、
検問所で検閲され銃を預け、帰る時に返されるという。
イエメンの人口は約2千万人。
それに対し、出回っている銃は6千万丁ともいわれ、事実上野放し状態になっている。
中央政府も、地域部族までは監視の目が行き届いていないという。
部族の者達は、ソ連と戦うためにアフガンに行き、
戻って来てからは他部族から自分たちを守るために武装し、
アルカイダはそこに目を付け、活動の拠点としている。
ビン・ラディン一族が、イエメンのハドマラウト地方出身の名家である事も大きい。
部族の人々は、イスラム過激派の言葉に簡単に騙されてしまうという。
「イスラム国家を樹立しよう」という呼びかけ。
この3年、イエメン政府は、CIAの支援を受け、対テロ作戦でまずまずの成果を得ている。
イエメンのアデン港では、2000年10月12日に、停泊していた米駆逐艦コールに
ゴムボートで突っ込むという自爆テロがあり、乗組員4名の死亡と多数の負傷者を出した。
しかし、イエメン政府はこの時テロ対策に消極的だった。
だが、9.11以来政府はアメリカにつき、テロ撲滅に乗り出す。
特に北部の部族は大きな力を持っており、武器や、サウジに武器を輸出することにより得た資金が
アルカイダに流れている事を懸念している。
首都から車で3時間のマーリブという貧しい町は、サウジと国境を接する原理主義の町でもある。
身代金目的の外国人誘拐が多発し、9.11以降は外国人は退去してしまったという。
町の人々にイスラム原理主義者についてインタビューすると、
「ユダヤ人と戦うイスラムの戦士であり、テロリストではない」と答える。
アメリカのイスラエル支持とイラク侵攻は彼らに大きな不信感を植え付け、
アメリカへの抵抗の象徴となっているアルカイダに対して共感を覚えているという。
元兵士だったアミンという詩人についても取材していた。
彼は、コーランの教えを説き、テロとの闘いや平和を、原理主義の部族を訪問し訴えている。
詩人は昔から部族間の争いを治めてきたため、尊敬され、どこに行っても歓迎される。
男性のみ参加を許される集会で、アミンは、コーランによる平和と協調を、
神は決してテロによる惨事を望んでいないことを説いて廻っている。

かなり省略しています。
アラブでは、イエメンが特に特殊という訳ではないと思うが、
部族社会が未だに強い力を持ち、中央政府により統治されていないという状況がよく解る。
今のアフガンやイラクを見ていても、同じ問題が障壁となり、国としての体制を確立できずにいる。
アルカイダ(というよりイスラム原理主義的テロリスト集団)は、
そこに目を付け、資金と武器と人材の提供を受けている。
アメリカ一国主義とイスラエルの横暴、それらがアラブ社会の反感を買い、
テロリストを排出し続ける原因になっているのは自明である。
アメリカは今アフガン・パキスタン国境付近でアルカイダ副官ザワヒリ氏を追い詰めているという。
だが、地元部族の激しい抵抗に未だ目的の達成は果たせていない。
ザワヒリが捕縛されようと、ビン・ラディンが拘束されようと、
問題の根本的解決にならない事は誰の目にも明らか。
ブッシュは、大統領選挙のためにも必死になっていると思うが、
今までの遣り方を続ける限り、第2、第3のビン・ラディンを生み、
9.11やマドリードの惨劇は繰り返されるでしょう。
そういえば、ポーランドでもイラク戦争の大義、大量破壊兵器の問題で、
アメリカを非難していますね。
日本政府にはもっと毅然とした態度を取って欲しいのだが、高望みなのでしょうか。

イラク戦争開始から1年(地下鉄サリン事件から9年というのも・・・)
何も起こらない事を祈ります。

03月19日

今日からやっと最近発掘した『魔女と黒魔術』を読み始める。
著者はピーター・ヘイニングというイギリスのジャーナリスト。
魔術関係の文章を書き続けて10年になるという。
(昭和48年出版なのでその時点で)
多くの魔女と称する人物と面会し、多くの知識と経験に基づいて研究し、発表しているという。
検索したら、ミステリーや吸血鬼、魔女関係の小説のアンソロジーの編集をしているようです。
訳者は、森島常雄という当時工学院大教授、1903年生まれの方です。
主婦と生活社より出版され、現在は絶版になっているようです。
魔術の起源を先史時代まで遡って考察し、ローマでは貴族も含め生活に密着した存在であり、
その後の言われ無き魔女裁判の吹き荒れた中世の異常な時代を拾い上げています。
まだ初めなので、こんなところ。
現代に至るまでの魔術の経緯を記しているようなので、興味深く読めそうです。

こういった関係の資料をと澁澤龍彦氏の本を引っ張り出すが、
やはり魔術や秘密結社等は当時興味がなかったのか持っていませんでした。
そんな中『幻想の肖像』で、バーン・ジョーンズの「黄金の階段」のタイトルを見つけ
嬉々としてパラっと読んでみた。
が、その象徴する意味は不明とのこと。
がっかり。
所で、ビアズレーの才能を最初に認めたのはバーン・ジョーンズであり、
ビアズレーも一時期バーン・ジョーンズの模倣ばかりしていたとか。
思わぬところで思わぬ人物達が交錯しているのは、
やはり後に名を残すだけの優れた方達だからなのか。
ビアズレーの画集もあるので、気が向いたら『展覧会の絵』にページを設けましょう。

所で、今夜9時から、日テレの『人類史上最高の天才レオナルド・ダ・ヴィンチ』を見るか、
フジの『サイエンスミステリー2』にするか、思案中。
どうせ期待した程の内容でもないとは思うのだが・・・。
片方をビデオにしても見る時間がないし・・・。
働いている時よりヒマなはずなのに何故???


03月18日

今日は嵐の訪れを思わせるような、どんよりと曇り、風がときたま激しく吹き荒れるという、
なんともおどろおどろしい天候となってしまいました。
しかも雨がざーっと降っては止む。
それなのに洗濯している我が家・・・変なうちだ。

タロット占いを始めたはいいが、カードの意味がうまく絞れず苦労。
私が持っている中に、マルセイユ版といわれる古典的なタロットがある。
(このカードは難しくて使えませんが・・・)
その中に小冊子が添付されていて、フランス出版なのでもちろんフランス語。
行き詰っていたために、先日古い家から持ってきた、
French English Dictionaryで、簡単な単語だけでも、と挑戦してみた。
やはり、同じ文化圏、綴りが近いことに驚く。
発音はあんなに異なるのに、筆談ならお互い通じるのでは?と思ってしまいました。
私は英語も不得手なので、同時に英語の辞書も引きながらなので二度手間・・・。
途中で嫌になって投げ出しちゃいそう、というか文法書もなく無謀な気もするけど、
今しかできないことだから、ちょっと楽しんでみようと思ってます。

昨夜、NHKで9時のニュースの後に『わたしはあきらめない』という番組の
ダイジェストを放送していて、なんとなくお茶飲みながらぼーっと見ていたら、
その中で、瀬戸内寂聴さんが、
人は才能を氷山の一角分しか使っていない、というようなことを言っていた。
この方には「すごい人だな」くらいの感覚しか持っていなかったけど、
その言葉にはちょっとやられてしまいました。
だいたい勝手な自己イメージで限界を設けてしまって、
先に進む前から諦めるのが人間だと思う。
特に私はその傾向が強く、それを重荷に感じていたので、
その言葉を聞いて、体の力が抜けてしまいました。
とりあえず、その時にしたい事をすればいいんじゃないか、とね。
丁度無茶なフランス語に挑戦し始めた所だったので、妙に元気付けられて、
キッカケが何であるにせよ、新しい事を始めるのを楽しまなくてはと感じました。

ずーっとずーっと過去を引き摺っていると、占いにも出るし、自分でも感じていて、
その過去が、つい最近(実は昔の自筆インド放浪記を読んで)
今まで勝手に思っていたのとは違う過去(人)だったと言う事に気付き愕然としてしまった。
私は、その人に対する贖罪を他の人に投影していたのだ。
それ故の不信と失敗と自己嫌悪。
心理学では複雑に絡まりあい、覆い隠されてしまった心の傷(核心部分)を
気付き表に出す事によって病因を取り払っていくというのが一般的です。
心の中の隠されたものに気付く事から、過去を過去として認識し、
負のスパイラルから抜け出す事が出来るのだと思う。
今はまだ戸惑いばかりの日々だが、これで少しは足枷が軽くなったのではないかと、
感じている。
だから、この『ひとりごと』で昔の私と対面しなければ
永久に気付く事がなかったかもしれないと思うと、
この場所が私にとってどれ程大切かが解る。

今回はちょっと脈略ない上に憂いが漂った内容になってます。
こういうのもたまにはいいかな、なんてね。

03月15日

昨日、もう一つの家(ぼろやです)に行って、発掘作業してきました。
とりあえず今回持ってきたのは、
German⇔English、French⇔Englishの辞書
(使う事あるんだろうかと、疑問に思いつつ)、
ロバート・D・ヘア『診断名サイコパス』
(FBI心理分析官が流行ったころのもの)、
ロバート・A・ウィルソン『コスミック・トリガー』
(昔衝動買いしてしまったLSDで行っちゃってるとしか思えない「とんでも本」、
有名な人?よく知りません・・・)。
あと、自筆の十うん年前に訪れたインド旅行記もどき。
これが読み返したら爆笑もの。
後半疲労から精神状態が悪化していくのがわかるけど、
このページ作っちゃおうかなぁ、と思ってしまった程。
そして探しても見つからなかった、あがた森魚発見。
これも後で聴きましょう。
目当てのものは実はうちの書庫のダンボールの中にありました。
兄貴がむか〜しアメリカ留学から帰って来た時持ってきた
W・E・バトラー『魔法修行―カバラの秘法伝授』と、
もっとむか〜し友達からプレゼントされた
ピーター・ヘイニングというイギリス人ジャーナリストの書いた『魔女と黒魔術』。
後者は出版が昭和48年ということは古本だったみたいですね。
その本の訳者あとがきで、Witchとは巫女に近いニュアンスであり、
語源はアングロ・サクソン語のwicca(知者)、
我々が思い描く魔女というイメージとはかなり違うようです。
もらったっきり、全く読んでませんでした。

ここ数日ご登場してもらっているアーサー・マッケン、
当時隆盛を極めた東洋的な神智学協会に対抗して結成された、
「ヘルメス結社黄金の夜明け(ゴールデンドーン)」の主要メンバーだったようです。
ここには有名なマクレガー・メイザーズやE・W・ウエイト、
W・B・イエイツが所属していたようです。
幻想・神秘・象徴文学と実際の神秘主義思想とは切り離せない存在だったとつくづく実感。

東京から引き上げる時に、軽トラック1台分あったであろう本を処分してきたのだが、
今となると手放さなければ良かった〜と後悔するものもある
(大抵どうでもいい本・マンガだったんだけど)。
昔「アラン」という美少年ものの雑誌があり、
それが地下にもぐって「月光」と名を変え、マニアックな特集をよく組んでいた。
それは持ってくるべきだったと激しく反省。
今でも活動しているんでしょうか・・・。

ますますマニアック路線突っ走っているようで、妙な気分の今日この頃。

03月14日

昨日読了したアーサー・マッケンですが、
代表作の『怪奇クラブ』(原題は「三人の詐欺師」)、
どこかで見た覚えがあるが・・・と思っていたらやはり持っていました。
読んだんだが読んでないんだが・・・汗。
解説部分を先に読む癖があるためパラパラと捲っていたら、
イギリスよりもアメリカでの評価が高かったようですね。
ラブクラフトのマッケン賛辞は周知の事だそうです。
怪奇小説の第一人者として名を連ねています。
ラブクラフトはその暗黒の邪神の禍々しさから読む気にはなれないんですが。

昨夜、では次に何を読もうかと、まずネルヴァルを引っ張り出したが、
フランス(ユイスマンス)、イギリス(マッケン)と読んだので、
ドイツにしようと以前にもここで紹介した種村季弘編『ドイツ怪談集』にしました。
小編ばかりなので読みやすそうなのが第一の理由。
これも一度読んでいるはず、と思いながらもやはり記憶に残っていない。
ある時期(私にとっての暗黒時代)が深い海溝になっていて、
それ以前と以後で記憶が分断されているようです。
そして、ふとその本のカバー絵を眺めていて、どうも見覚えが・・・。
よく見たら昨日『展覧会の絵』に更新したプレスダン(カバーにはブレダンとあり)ではないですか!
しかも「死の喜劇」という同じ絵。
あまりの偶然に笑ってしまいました。
シンクロニシティ。
この本が読み終わったら、久しぶりにユング関係のものでも読み返そうかと思ってます。
それにしても脈略なくふわふわといろんなものを読んでいる毎日。
勉強がはかどらないのが悲しいです。
かんばろ。

―――――――

今ニュースでマドリードの爆破テロ事件の犯行声明のビデオテープについて報道してました。
地元TV局に、ごみ箱の中にビデオテープを入れてあると連絡があったという。
モロッコなまりのアラビア語による犯行声明で、
アメリカに協力したための鉄槌というような内容だとか。
モロッコ系3人とインド系2人を逮捕し、
インド系スペイン人2人の事情聴取をしているそうですね。
やはり、とため息が出てしまいます。
テロは無差別大虐殺以外の何物でもない!!!

03月13日

どうにか(たぶん???)風邪の方は回復したようです。
今回の風邪、微熱でふらふらしてましたけど、
所謂風邪の諸症状というのが少なかったのが奇妙。
気候の変化で体がついていかなかったのでしょうか???

また『展覧会の絵』更新しました。
今回は、ロドルフ・ブレスダンという方です。
あまり詳しくは知らないのですが、オディロン・ルドンに版画の手ほどきをし、
大きな影響を与えた方です。
ボードレールやユイスマンスから賞賛されていた版画家です。
大変緻密で幻想的な画風です。
だが、携帯カメラではその緻密さを捕らえられず・・・。
スキャナーが欲しい!!!と叫び続ける毎日。

前回にも紹介した、アーサー・マッケンの『夢の丘』を読み終わりました。
作家を目指す空想癖の激しい主人公の、現実と空想とが錯綜する世界を描いています。
ただ、『彼方』を読んだ後だったためか、描写や翻訳に関して、
物足りなさを感じてしまいます。
『彼方』で精密なタペストリーのように織り上げられる主人公の思い描く情景は、
見事という他ありませんでした。
結末の、崩壊に向かって妄想が暴走する様はなかなか迫力がありましたが。

今はまた胃痛ぶり返し。
しばらくアルコールは控えよう・・・。

03月12日

体の具合はまだ本調子ではありませんが、
早めに葛根湯を飲んだので、熱はそれ程上がらなそうです。
それなのに、すぐふらふらになってしまう私って、やはり軟弱者なのだと、
情けなく思っています。
昨日の嵐を思わす風はすごかった・・・。
夜も吹き荒れ、枯れ草の草原となった団地内の空いた区画をざわざわと激しい音を立てて吹き抜け、
窓に当たる強風が今にもガラスを割って直接吹き込んでくるのではないかと
思わせる程の恐怖を感じさせ、なかなか寝付けませんでした。
昼間寝すぎたという話も・・・。

9.11ではなく3.11ですか?
また不幸なテロ事件が発生しましたね。
麻原の裁判結審の関係で地下鉄サリン事件を思い起こす報道が多かった中、
スペインでの同時爆破テロ事件を見て、それを想起した方も多かったのではないでしょうか。
通勤ラッシュ時を狙い、同時に4箇所で行なわれたテロ。
昨夜の時点では死者は131人と言っていましたが、
今朝は192人、負傷者1400人以上という、スペイン史上最悪の惨劇。
初めは、スペイン北部バスク地方の分離独立を望む過激組織、
ETA(バスク祖国と自由)の犯行と思われていたが、
どうも、アルカイダ関与が濃厚になりつつありますね。
異例のETA政治部代表の無関係とする会見や、
アラブ系新聞に寄せられたアブハフス・アルマスリ旅団よりの声明文。
このアルカイダ系テロ組織は、以前日本を名指しでテロ予告を行った所です。
スペインは、イラク戦争にイギリスに次いでいち早く指示を表明した国です。
事件のあったアトーチャ駅近くで発見された7つの起爆装置を積んだ車、
その中にコーランの読誦の一部を含むアラビア語のテープがあったとか。
このアブハフス・アルマスリ旅団の声明には、
アメリカでの大規模テロの準備は90%整っているとか、
また、名指しされた国の中に日本も含まれていたりと、
これからまだテロ事件が多発するだろう事を匂わせる内容となっている。
どんな信念を持っていようと、無差別に人々を殺戮する行為には許しがたいものがある。
彼らは天国に行くと信じて行っているだろうが、
彼らの行為も彼らを追い詰めた側にも、
絶対天国の門は開かれていないと、怒りをもって叫びたい。

03月11日

昨日、のどがおかしかったんですが、くしゃみも連発。
例の如く花粉症の症状が・・・と思っていたら、
夜には頭がぼ〜っとなり、激しい寒気。
ホカロンを背中に貼って寝ました。
今朝熱を測ったら37度。
普段が35度代なのでちょっと厳しいです。
何故ホカロンを背中に貼るといいかというと・・・。
中国医学の考え方では、
背中の風門というツボから風邪(ふうじゃと読む)という邪気が
入る事から風邪になるといいます。
で、その時は風門を暖めると効果がある、と。
実際風邪を引いたときそのツボの近辺を触ると熱くなってます。
面白いですね。

久々奇妙な夢を見ました。
どっか川沿いに建つドライブインのようなところ。
私は窓から川を眺める。
大きな鯉、うっすらと背中に錦や紅の柄が見える鯉が数匹泳いでいる。
だがその鯉、回りの風景と比べると明らかに遠近法的に巨大すぎる。
近くで食事をしていた人に、「あの鯉、異常に大きい」と騒いで回る。
すると、その鯉達が暴れ始め、一匹が立ち上がった。
つまり巨大な鯉の胴体から、汚い脛毛がちょろちょろ生えた巨大な足が2本。
そのドライブインは逃げ惑う人々でパニックになる・・・。
怪獣ものですか???
私の頭の中身を反映するかの如きけったいな夢でした。
では、今日はこれから寝ます。

03月09日

『展覧会の絵』の更新です。
今回は、マックス・クリンガーというドイツの画家です。
エッチングが有名。
シュールレアリズムにも大きな影響を与えた方です。
幻想的で不思議な世界の一端でも紹介できれば、と思っています。
なぜ、『展覧会の絵』かというと、
実は体調が大変悪く、頭が働かないのでした。
まあ、昨日もそうだったんですけど。
日曜のお昼に、半端に残っていた分とミックスしてスパゲティをゆでたら、
恐ろしい量になってしまい、無理やり(半分やけ?)食べてしまった。
それ以来、胃痛が直らない。
昨日は、下腹部か攣れるような痛さに苦しみつつ、
父親の住民税の申告(税金は関係ないので完成したてのバブリーな役場)に行き、
大盛況で3時間以上待ち。
あまりの疲れ具合に、調子悪いのにチュウハイを飲んでしまい、
夜中にトイレに駆け込んで冷や汗と戦いながらあげてしまうという状態に。
汚くてごめんなさい。
今も胃痛は治まらず、下腹は張っている。
そのため、きちんとした『ひとりごと』は書けそうにないので、
絵画に逃げてしまえ!と思い立ったが、上手くいかないもんです。
もしかして、今読んでいる本が悪魔崇拝と関係のある小説なので、
精神的にダメージを食らっているのかもしれません。
もう少しなので、早く読み終わらせようと努力中。
黒ミサやジル・ド・レーの詳細な行為の描写など、
知らぬ間に眉間の皺が増える程克明に描かれています。
主人公が、厭世的であっても涜神的行為に嫌悪を抱く人物なのが救い。
キリスト教があまりに厳格な規則で人々を縛り付けたための反動として、
ディオニソス的要素への回帰がそういう形で行われたのだろうとは思いますが、
闇の部分の醜悪さには、たかが小説といえど、憔悴させるだけのものを持っているようです。
キリスト教徒ではないので、それがどれ程の冒涜とおぞましさを喚起させるのか、
想像するしかありませんが・・・。

そうそう、不思議なもので、昨日お葬式に関して書いたら、
早速母親の友人関係でお葬式が・・・。
不思議な事もあるものです。
でも、こういう偶然は起こって欲しくないですね。

03月08日

今日はどうも頭がまるきり回っていません。
そのため、ここに何を書くか考えずに、とりあえず書き始めてます。
時たま(頻繁かも)、ふっと気が抜けてしまうことがあって、
今日もそんなエアーポケットのような状態になってます。
ここ数日が寒すぎたからでしょうか。
明日から暖かくなるという予報なので、そろそろ外をうろつくにはいい気候になるようで、
寒さに弱いための引きこもりからも卒業できるかな。
ちょっと気になっている友人がいるんですが、連絡が来ずに心配してます。
体調が芳しくなくて先月の25日に退職し、ランチでも・・・とメールをし合っていたのが、
なかなか返事が来ない。
もしかして、彼女の身に最悪の事態が起こっているのではないかと、
勝手に想像して涙もろくなってます。

私は幸いなことに身近な者の死を今のところ経験していません。
高校の同級生で不幸な亡くなり方をした人はいました。
一人は、私が大学生の時に、父親と口論になり風呂場で灯油を被って焼身自殺。
もう一人は、私が地元に帰ってから共通の友人の誘いで一回食事とカラオケをした子で、
その半年後、衰弱死をした。
どちらも高3の時同じクラスの子だったが、その当時は全く話した事はなかった。
亡くなり方が尋常でない程、心に残るという皮肉。
中学の担任だった先生は肺がんで亡くなっていて、
一度お見舞いに行き、葬式にも参列した。
大学でも大家と言われた教授が亡くなり参列したが、
その教授との接触はなかったため、特別の感慨はなかった。
辛かったのは、東京で働いていた時の上司の突然の死。
太腿にあった静脈瘤が破裂し、あっけなくこの世を去った。
私と部長とその亡くなった常務と3人で、他の仕事を兼任しながらの
新規事業の立ち上げを行っていた。
出張も度々あり、行き帰りの新幹線の中、ビールを飲みながら盛り上がったり、
打ち合わせと称して飲みに連れて行ってもらったり、
私の体が弱いことを心配して、ツボの描かれた手袋(今でも笑える)や、
ドリンク剤などを貰ったり、それプラスお説教もよくされました。
その常務のお葬式の時、女子社員が手伝いに借り出されました。
そして私と数人の子とで特別に、棺桶に横たわる姿を見させて頂きました。
その時の衝撃は今でもありありと脳裏に思い浮かべることができます。
とても穏やかな表情で横たわる常務。
だが、TVで見る演技の死体と違って(当たり前ですよね)、
明らかに生前とは違う。
まるで精巧に作られた蝋人形にしか見えませんでした。
生きていることと死んでいることの差、
それはやはり魂が中にあるかないかということなのだろうか、と、
ぼんやりと思った覚えがあります。

その時は、とても悲しい思いをしても、時と共に風化し、
思い返すこともなくなってしまう人の死。
記憶ってなんて頼りないものなのだろうと思う。
そして、時たま考える。
死って何なんだろう、と。
生の対極?誕生の反対?
避け様の無い生と死の狭間で、答えのない問答を繰り返す。
そうやって生きている事を実感していくしかない、と思う。

03月07日

『サンプロ』「ブッシュVS反ブッシュ」レポ。

これも毎週恒例になるか。
また『サンデープロジェクト』のレポです。
今回の特集は「ブッシュVS反ブッシュ」。
ケリー候補が民主党候補の座を手にしましたね。
最新の誰に投票するかという調査で、
   ケリー  55%
   ブッシュ 45%
まだ、エドワーズ氏との調査でも、
   エドワーズ 54%
   ブッシュ  45%
現在でのブッシュ氏の不利が伝えられていますが、本選挙は11月。
まだ8ヶ月先。
まず、ケリー氏の簡単な経歴を紹介しています。
ジョン・F・ケリー上院議員は、現在60才。
エール大学卒業後、海軍に入隊、ベトナム戦争に出兵、いくつもの勲章を受けている。
除隊後、ベトナム反戦運動に参加、検事を経て議員へ。
当選4回のベテラン。
ケリー氏の奥さんは、ハインツ一族の資産を相続している。
そのため、資金力でも、ブッシュと張り合えると思える。
そういえば、最近ベッジファンドで名をはせたジョージ・ソロス氏が、
民主党の関連団体に多額の寄付をしているという記事を読みました。
話を戻し、民主党支持者の最も重要な点は、ブッシュを倒せるかどうか。
つまり、彼らは、反ブッシュ感情を抱き、怒りすら感じているらしい。
支持者は、ディーン氏はリベラル過ぎるため、ブッシュに勝てないと判断し、
穏健なケリー氏を、本選挙で勝つための候補として選んている。
3ヶ月前フセイン拘束により磐石なはずのブッシュは、今は、
ケイ前団長の大量破壊兵器がイラクになかったという証言や、
イラクの脅威を誇張したという疑惑、更に軍歴疑惑など、
人間性に対するダメージが大きく響いている。
天性のカリスマと嘘にまみれたクリントンに翻弄されつづけたアメリカ国民は、
真実を話す男ブッシュに期待を寄せ、ゴア氏を破って大統領となる。
だが、その真実を話す男と思われていた部分に対する疑惑が、
大きな損失となっているのは否めない。
本来は秋の終盤戦に行われる中傷合戦だが、
今からブッシュ陣営はケリー批判に余念がない。

「ケリー候補の意外な弱点」
ケリー氏には大きな落とし穴がある。
それは、性格のおとなしさと地味なルックス。
決め台詞も迫力に欠け、アピール上手とは言えず、クリントンのようなスター性に乏しい。
前回のゴア氏もそれが弱点になってましたね。
また、反ロビイスト主義、つまり議員とロビイストが結託して、
政治をゆがめているという考えがアメリカ国民には根強くあり、
中央政界に長くいた人物が大統領になることは少ないという。

「ブッシュ大統領の秘められた強み」
まず、ブッシュの強みとして、史上最高の資金力がある。
また、現職としての強み、何かとニュースに出ることが選挙活動に直結しているという、
強みがある。
そして、基礎票となる保守層をがっちりと固めていることが大きい。
その基盤となるキリスト教原理主義者は、2000万人とも言われている。
彼らは、「中絶の禁止」「同性結婚の禁止」「移民の排斥」を訴える、
極めて保守的な人々である。
だが、彼らの政治力は大変大きく、前回大統領選のブッシュの票3割は彼らだという。
父ブッシュの92年の再選挙の際、
原理主義者を巡って大失敗したことが落選の大きな原因になっている。
父ブッシュは選挙活動では中絶禁止の政策をとるとアピールしていたが、
任期中に殆ど実施しなかったため、彼らを怒らせてしまい、
より保守的なペロー氏に投票し、クリントン政権誕生となる。
父の失敗を徹底的に分析したブッシュは、原理主義者の機嫌を損ねたのが大きな原因と考え、
去年3月に連邦議会上院で「部分中絶禁止法」を可決させる。
これはクリントンが拒否権を使い葬ってきた法案である。
現在問題になっているサンフランシスコでの同性結婚についても、
禁止する憲法修正案に賛成だという。
また、ブッシュの背後には「全米ライフル協会」もついている。
彼らは、銃規制に反対するロビイスト。
アメリカで銃乱射事件が起こり、銃規制が取り上げられる度に、
彼らは政治力で阻害してきた。
以前にもサンプロで彼らのことは紹介されてましたが、
アメリカの腐った部分だと感じたのを覚えています。
ブッシュは彼らを取り込み、この協会も、ケリー氏を敵と位置づけている。
ブッシュは、着実に基礎の保守票を固めているのである。
また、追い風として、アメリカ社会の保守化の波も挙げていた。
学生の意識調査でも、より保守的な傾向が見られ、2大政党も保守的な方向に変化、
ブッシュはそれを利用しているという。

以上が簡単なレポですが、今断然優位に見えるケリー候補ですが、本選挙はまだ8ヶ月も先であり、
最左派のネーダー氏の出馬によりリベラル票が割れる危険を孕んでいる。
私は、彼の出馬は陰謀?と勘繰ってしまいます。
それでゴア氏も涙を飲んで僅差(これだって不正があるかも)で敗れている。
また、イラク情勢も大きなファクターとなっており、
懸命に追い詰めているビン・ラディンの拘束など大きな事態の変動があれば、
簡単に逆転しかねない不安定さがある。
自国の利益しか考えないブッシュさんには早々に退場して欲しいところですが、
予断を許さないとは、正にこの状況を言うのでしょう。

空腹に耐え切れずここまでにします。
では、お昼はスパゲティでも茹でましょうか。


03月05日

昨日の寒さは一体なんだったのでしょう。
直りかけていた足指のしもやけが、また悪化しました。
これでも暖房の効いた部屋にいるんですけど。
それなので、スクワットを10回やってみた。
息切れしてます・・・。

昨日の続きっぽくなりますが、ユイスマンスが賛美していた作品の一つに、
フローベールの『聖アントワーヌの誘惑』がある。
ギュスターヴ・フローベール(1821−1880)は、
イタリアのジェノヴァにてブリューゲルの「聖アントワーヌの誘惑」を見て、
この作品が閃いたといいます。
それが1845年、脱稿したのが1872年という長い歳月を費やして、
書き上げている。
聖アントワーヌが、砂漠での苦行中に幻視した、
種々の誘惑、そしてその克服、
その後に訪れる自己自身に対する絶望(人としての限界)。
厭世主義者フローベールの傑作といえます。
この主題は、多くの芸術家の創作意欲を刺激するようですね。
ダリも同主題で作品を残している。
足が異様に引き延ばされた馬や象で行進する誘惑者たちの行列。
『聖アントワーヌの誘惑』by Dali
オディロン・ルドンもこのテーマで版画集を出しています。
私は岩波文庫版で持っていますが、『聖アントワヌの誘惑』というタイトルになってます。
また、フローベールでは『サランボオ』(1862)を持っています。
有名な『ボヴァリー夫人』の後に書かれた作品で、
第一ポエニ戦役後のカルタゴに対する傭兵達の反乱を描いた歴史小説です。
サランボオとはカルタゴのある人物の娘で、傭兵の一人と恋に落ち、
策略によりその傭兵は処刑され、サランボオも自害するという悲劇の恋物語です。
と書いておきながら、まだ読んでません。
これは角川リバイバル・コレクション上下2巻で発売されたもの。
同シリーズでは、ジェラール・ド・ネルヴァル『暁の女王と精霊の王の物語』も
ありますが、やはり未読。
シバの女王バルキスと伝道者ソロモンの幻想的な恋物語だそうです。
あと、W・B・イエイツ(1865−1939)の『鷹の井戸』という
ケルト神話をもとに描いた幻想的な物語3編の収められたものもある。
イエイツは、岩波文庫の『イエイツ詩抄』も持っていますが、
彼は、象徴主義・芸術至上主義・唯美主義のケルトの詩人と言われています。
ラファエル前派のモリスとも親交があったようですね。

何か妙な本ばかりになってますが妙ついでに(しかもちゃんと読んでない・・・)、
ディ・クインシーの『阿片常用者の告白』、
19世紀の偉大な散文作家の一人と言われているそうです(ほんとかな)。
アーサー・マッケン『夢の丘』。
20世紀の幻想小説。
ケルトの血を引くと自ら述べている如く、ケルト伝説の現代的開花と評されている。
そしてローレンス・ダレル『黒い本』。
ジョイス風に難解だとか。
ヴィクトリア朝時代の道徳主義によって精神の死を迎えた英国が主題。

日本の作家のものは、もう少し系統だっている、というか、
激しくあちこちの本を読み散らかしてはいませんが、
何故か海外の本は、縦も横も繋がりがなく、系統も何もあったもんじゃない。
思いつきと聞きかじりで買い漁ったという感がします。
だから、誰がどの時代でどういう主義の作家だったかとか、全く無頓着。
少し頭の中で整理した方がいい気もしますが、
どうしても正統派の所謂文学史に登場するような作品が皆無に等しい為、
余計こんがらがっているようです。
自分の性格が丸見えで嫌だなぁ・・・。

03月04日

J・K・ユイスマンス(1848−1907)
ゾラの亜流として出発、自然主義小説を書き、
1884年に奇作とされる『さかしま』を発表。
主人公デ・ゼッサントは、人口楽園を築くべくパリから遠くない地に隠棲し、
夜起き昼寝るという「さかしま」の生活を送る。
ユイスマンスの作品に一貫して流れる厭世主義が、この作品で頂点を迎える。
だが、結局主人公は「さかしま」の生活に破綻を来たし、隠れ家を去ることになる。
人工の楽園に限界を感じたユイスマンスは、中世に、己の住み得る世界を見出し、
『彼方』を生み出すことになる(1891)。
この作品の主人公デュルタルは、
ジュンヌ・ダルクと共に武勲をあげ、その後悪魔崇拝に走り、
焚刑に処せられたジル・ド・レー、通称「青髯」の伝記を執筆しようとする。
私はまだ、ほんの初めの何章かを読んだに過ぎないが、まず驚愕させられるのが、
マティアス・グリューネワルトの描く『キリストの磔刑図』の描写。
訳者がペンの画家と称するユイスマンスの、事細かな描写は、
ありありとそのおぞましい残酷な戦慄さえ覚える
磔にされ果てたイエスの死体の状況を細部に亘り浮かび上がらせる
。その中に光輝を放つ霊性を見る主人公。
極限の肉体と精神の苦悩と対照的な霊性の神々しさ。
訳者は、「これがいわゆるユイスマンスの心霊的自然主義である」と述べる。
後のユイスマンスの方向性がここに示されているわけである。
ユイスマンスは、この後カトリックに改宗し、
中世カトリックの神秘主義の中に真実を見出すことになる。
手元にある『彼方』は、創元推理文庫、田辺貞之介訳。
訳者の尖鋭的芸術感覚が、この作品を数倍も際立たせていると思う。
訳者が巻末に寄せたユイスマンス論は
それだけで読むに値する優れた小論になっています。

ちょっと田辺氏の解説を参考に紹介してみました。
確かに『さかしま』は読んだ覚えがある。
読破したかどうかは記憶にない(例の如く)。
ただ驚いたのが、ユイスマンスは退廃的或いは悪魔的な小説を紡ぐ
小説家だとばかり思っていたのが、
厭世主義から最後はカトリックに改宗し、
ルルドの泉に訪れる凄惨な人々の姿や
人類の罪を贖うために全身腐乱し苦しみ続けた聖女リドヴィナを描き、
壮絶な苦悩の中に霊性を見出し続けた作家であったということです。
人は突き詰めると最後はその境地に至ってしまうのでしょうか。
たぶん一神教の世界だからこそなのだと思いますが。

マティアス・グリューネヴァルト(1470又は80−1529)
ドイツの画家。写実と幻想を交えた宗教画を多く作成。
キリストの磔刑図
このHPの2ページ目。
この絵画を描写?
まず拡大したい画像をクリックし、
左の小窓の絵画枠の左側の三角矢印で、細部が見られます。

03月03日

昨日の夕方イラクでは連続爆破テロが起こりました。
現地時間の午前中。
シーア派の聖地カルバラとバクダットのシーア派教会前。
死者の数は増え続け、今朝見た時点では170人以上と報道されていました。
アメリカは迫撃砲が打ち込まれたようだと発表、自爆テロだったのとの目撃者もおり、
真相はまた不明なようです。
当日は、シーア派のアシュラという祭りが最高潮を迎えた日で、
聖地カルバラには、イランからの信者も含め200万人以上が訪れていたという。
シーア派の重要な祭りでのテロであるため、スンニ派の仕業との意見があり、
また、両派を対立させてイラクの統治を妨害するためという説や、
アルカイダの関与が否定できないそうです。
イラク人の怒りは、テロを防げなかったアメリカやイラク統治評議会へ向けられている。
あるイラク人女性は、「昔はフセインによる大虐殺で、今は無差別テロ」だと嘆く。
また、今日3日に、イラク統治評議会が、イラク基本法に調印する日でもあり、
このテロを受けて延期されている。

アシュラというと、私達は阿修羅を思い浮かべてしまいますが、
ネットでちょっと調べた限りでは、その語源にたどり着けませんでした。
イスラム教の創始者マホメットの孫にあたるイマーム・フセイン(シーア派の元)が、
スンニ派の陰謀によりカルバラで680年に虐殺されたことにちなんだ重要な祭りだそうです。
信者は同じ苦しみを自ら体験するため、鎖のついた棒で背中を叩き続けたり、
刀で頭を傷つけたり、裸足でカルバラまで何十キロも歩き続けたり、
嘆き悲しみ、恍惚となることで信仰を深める意味があるとのこと。
フセイン政権になり、シーア派が集団となって暴動に発展するのを恐れて、
大規模な祭りの開催は禁止していました。
(小規模なら許されたらしい)
そのため30年ぶりに復活したといいます。
ターゲットが、アメリカやアメリカに協力的な勢力ではなく、
祭りに参加した一般のシーア派の人々だたという所に、
テロ集団のある意味必死さ、見境無さが感じられ、
この先、ますます混沌としてしまうのでは、との不安に苛まれます。

ところで、阿修羅とは、インドのアスラを音写したものですが、
後に仏教に取り入れられ八部衆の一神、修羅道界の王になっている。
私と近い年代の方達にとっては某マンガでイメージが固定しているような。
また、ゾロアスター教では、最高神、全き善なる存在としてのアフラ・マツダとなり、
逆にインドで真の我を表すアートマンが、アフラ・マツダと敵対する
これは全くの悪の存在、アーリマンへと変形する。
そういう流れから、シーア派で最も重要な祭りであるアシュラも、
何らかの関係があるかと思ったのですが・・・。
また、キリスト教でも、やはりイエスの受難を再現すべく、
己の身体を傷つける一派があったと記憶してますが、検索できませんでした。

そういえば、同日にパキスタンでもテロがあったそうですね。
ということは、やはりアルカイダ?

03月02日

私の最近の読書は、遅々として進まない。
もしかして1日平均1時間・・・くらいかもしれない。
そのため、1冊の本を読み終わるのに大変な時間がかかってしまう。
もう随分前にここで高橋巌+荒俣宏『神秘学オデュッセイ』について触れたが、
まだ半分しか読めていません。
これは、両氏が1982年に行った対談である。
神秘学も含めヨーロッパや日本等、広い時代と広い分野と広い地域に関する、
精神史(科学史)を網羅して語られている。
この本を読むだけで、大抵の重要な思想を確認できるかもしれない。
その中で、J・K・ユイスマンスに言及されていた部分があり(ほんの一部)、
まだ読んでいない事に気付く。
退廃小説として名高い『さかしま』、悪魔主義を題材にした『彼方』、
この2作がうちにはある。
どちらも、今はメキシコ在住の兄が置いていったものである。
兄は私から見ても変わった感覚の持ち主で(だからメキシコ?)、
妙なところで共感できたり、盛り上がったりしたものだった。
何となく避けていた感のある、『彼方』を読み始めてみた。
『さかしま』は豪華本だが、『彼方』は文庫なので読みやすいというのが本当の所。
いつ読み終わるのか、例の如く途中で投げ出してしまうか解らないが、
読書量に比例して知識は広まると言われていることもあるので、
ゆっくりと読み進めたいと思う。
でも、私に限って言えば、どうも知識が読書量に比例していない気が・・・。
結局、理解して知識として蓄積しなければ意味がないということと、
記憶力の極端な悪さが諸悪の根源かと。
それなら、思い立つ度に読み返せばいいじゃないか、と最近は思えるようになった。

03月01日

はい、昨日の続きです。
昨日の桃井和馬さんのイラク取材と同時に、
アメリカのイラク調査の内幕を暴露したデイビッド・ケイ前イラク調査団長の
独占インタビューも行っています。

イラクが大量破壊兵器を保有しているという事が、イラク戦争の大義だったわけですが、
戦争終結後、発見できなくても、保有してないことにはならないと、アメリカは言っておりました。
ついでに小泉さんもね。
そんな中、ケイ氏による「イラクに大量破壊兵器はない」発言が全世界に衝撃を与えたのは、
記憶に新しいところ。
1/30には、その発言を受けてブッシュは、私だって真実を知りたい、と発言し、
現在調査委員会を作り進めているが、発表は大統領選以後になるとの見通し。
ケイ氏は、もともと政治学者であったとか。
2003年6月にCIA長官よりイラク大量破壊兵器調査団の団長に任命される。
ケイ氏も初め、大量破壊兵器はあると確信していたそうです。
そして、CIAの情報をもとに400名もの人員を動因して調査した。
疑わしい工場などや、国外に持ち出した可能性も含めて、徹底的に調査を行った。
調査を始めて4ヵ月後には、ケイ氏は、イラクには大量破壊兵器は存在しないと確信するに到る。
存在しない事を裏付ける証拠が徐々に集まり、ケイ氏は調査団長を辞任する。
従って、諜報活動の失敗だったと語る。
だが、戦争の判断は正しかったとし、ブッシュの批判はしませんでした。
また、イラクがウランを購入していたとする嘘の情報に対して、サンプロでは、
裏にチャイニー副大統領の関与があったのでは、と結んでいました。

次に、パウエルの戦争前に国連で行った証言についての疑惑を取り上げている。
パウエルの元部下であったティールマンという人物が、インタビューに答えていました。
去年の2/5に行われた国連安保理でも、イラクが大量破壊兵器を所有しているとする、
衛星写真を使ったパウエルの演説は、ヨーロッパでは根拠に乏しいとされたが、
パウエルに対する信頼からアメリカ人の戦争への気運が高まることになった。
その演説に対し、元パウエルの側近であり、演説の5ヶ月前には辞任していたティールマンは、
大変ショックを受け、失望したと語っている。
2001年に、イラクに輸出されるアルミ缶をCIAが押収、
大量破壊兵器製造用ではと調査したが、結果は通常兵器用だったのだが、
それを大量破壊兵器用と発表。
ブッシュが何が何でも戦争を始める事を知っていて、最大限の支援をしたのでは、と言う。
今年の1/13に発売されたオニール前財務長官の暴露本『忠誠の代償』では、
ブッシュ政権発足直後の最初の会合から、イラクが中東を不安定にしていることについて、
議論されたという。
その時、テネットCIA長官が、粒子の粗い画像を見せ、
兵器を製造しており、軍事的に検討すべき、と進言している。
最近まで、武力による中東の安定を望むネオコン一派が
ブッシュを戦争に突入させるべく動いたと思われていたが、
ブッシュは初めからイラクを狙っていたと思しき証言が出てきている。
9.11より前の、2001年の国家安全保障会議で、
既にフセイン打倒とイラク利権について話し合われていた。
ブッシュは、共和党の他国には介入しない孤立主義を選挙前には訴えていた。
当選から政権発足の3ヶ月間で変化。
ブッシュに対して大きな影響力持つチェイニーが、何かを提案したのかもしれない、
との憶測でこの特集は締められていました。

イラク戦争が根拠のない大義の元決行され、
多くの、政権とは無関係なイラク国民を虐殺し、
劣化ウラン弾やバンカーバスターによって放射能をばら撒き、
現在でも悪化の一途を辿るイラク情勢を作り出しているという真実を、
キチンと認識すべきだと思っています。
日本政府もそれらの情報をアメリカから得ていたはず。
それでもアメリカ追従の姿勢を崩すどころが、加速させている。
疑念を感じる多くの人々による警鐘に耳を傾けて欲しい。
そして、危険な方向へ向かいつつある日本に再び悪夢が訪れないよう、祈ります。

[戻る]

この日記は簡単ホームページ日記で作成されました。

inserted by FC2 system